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2011年04月 バックナンバー

2011年04月04日

復旧・復興・創生①(東日本大震災に思う④)

「もう」と云うべきか「まだ」と云うべきか。3月11日の未曾有の地震津波の大災害から3週間が経った。本来なら一応の落ち着きを取り戻す時期なのに、東京電力福島第一原子力発電所の事故が重なり、今だ云い知れない不安感が蔓延している。想定をはるかに超す天災の故なのか、備えを怠っていた人災によるものなのか、それとも初期動作に誤りがあったのか、将来のためにも、いずれ厳格に検証されなければならないが、いらざる倦怠感・厭世感をもたらした罪は大きい。 (理事 早川成信)

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2011年04月11日

復旧・復興・創生②・・・過度な自粛は控えよう・・・(東日本大震災に思う⑤)

 時は享保年間(1716~36)、八代将軍徳川吉宗は傾いた幕府の権威と財政を再建するため、倹約と増収策を柱とした「改革」を行った。はなやかな元禄時代の影響でぜいたくになっていた武士・町人の生活を引き締め、厳しい倹約令を出し質素な生活を命じた。一方、農政の安定策として五公五民に年貢を引上げ、豊凶に関わらず一定額の年貢を徴収する定免法を採用、大名には江戸参勤を半減する代わりに百分の一の上米を命じた。増税策によって幕府の財政は改善したが、年貢に耐えかねた百姓の逃散・一揆が頻発し、武士・町人の生活は困窮、町の雰囲気は暗く、文化も後退した。  (理事 早川成信)

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復旧・復興・創生③(東日本大震災に思う⑥)・・・我々は「便利さ」に余りにも慣れすぎてしまったのか・・・

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、関東地方は深刻な電力不足に見舞われている。ここでは、電力の問題を考えてみたい。  (早川成信)

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2011年04月15日

大きな設計図が必要な時期(東日本大震災に思う⑦)

 大震災から1ケ月、そろそろ復旧の槌音が聞こえてきても良いはずだが、遅々として聞こえない。余震が多く作業の妨げとなっていること、被災地が500Kmにも渡り広範囲であったこと、大津波によって街が瓦礫の山となってしまったこと、思わぬところに液状化の被害が発生してしまったこと、そして、東京電力福島第一原子力発電所の事故という厄介なことが重なってしまったこと、などがその要因であろう。しかしそのことを考慮に入れても、政府の対応は迅速性に欠けている。震災発生直後の初動は確かに速かった。が、その後は指揮命令系統が乱れ、臨機応変とは程遠い対応のような気がする。政府は○○会議・○○対策本部と矢継ぎ早にいくつもの組織を作ってきたが、「会議は踊る」ならぬ「会議は狂う」になっているのではないか? 特に、お金が絡むとスグにストップ、未だ被災者の多くは段ボールに囲まれた避難所で集団生活をし、お金が無くて困っている。何故、資金源の話は後回しにしてマズ救済・復旧にかかれないのか、市民の浄財である義援金も未だに被災者の手に渡っていないとはどういうことか? ボランティア、企業の支援・努力など民間の動きで、何とか持っている始末だ。 (理事 早川成信)

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雑感(東日本大震災に思う⑧)

①やはり訓練は大事だ
 被災地での復旧活動での自衛隊・消防団・警察官の活躍には、改めて敬服した。特に自衛隊の活動は見事で、災害発生後すぐさま出動、燃料・食糧を持参のうえ、一番大事な道路の修復、仮設橋梁の敷設、駐屯地設営、被災者救援・捜索、炊き出し、風呂の提供など、実にキメ細かい救助・支援活動を行った。日ごろからの訓練の賜物であろう。
 (理事 早川成信)

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2011年04月25日

「復興構想会議」への期待

 4月14日に、東日本大震災の被災地復興計画を検討する「復興構想会議」の初会合が開かれた。管首相の当初の方針は、福島第一原子力発電所事故は構想会議の検討対象とはしない考えであったようだが、委員から今回の災害は、地震、津波、原発事故の三つの災害であるという強い意見があり、原発事故の問題も含めて検討することになったようだ。これは当然のことと思われるが、ただ、地震と津波で壊滅的な状況にある地域の復興計画と原発事故の影響を受けている地域の復興計画では、その内容はかなり異なるものとなろう。日常生活や子供の教育環境の再建、雇用問題の解決や企業活動の再建等ソフト面では共通する点は多くあるだろう。また、原発事故の影響地域の復興計画は、原発事故がいつ頃、どのような形で収束するか、収束後、住民は元の地域に戻れるのか戻れないのかによっても、計画の内容は大きく異なってくるだろう。 (理事 福島 一)

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首都機能を東北に

 東京大学の御厨教授は、東日本大震災について、「『9・11以前/以後』で、… 米国も世界も大きく変わった。それから10年後の2011年3月11日に発生した東日本大震災もまた、『3・11』として記憶され、日本と世界を大きく変えるきっかけとなるのではないか。」、そして、日本は「『戦後』が終わり、『災後』が始まる。」(中央公論5月号)と述べている。日本は、20世紀終盤から「日本のかたち」を変えるべく、経済や社会システムの改革について多くの議論がなされてきた。しかし、現実には構造改革は遅々として進んでいない。その間に、日本を取り巻く世界の情勢は大きく変わってきている。新興国の発展は著しく、昨年遂に、日本経済はその規模で中国に抜かれた。御厨教授の言うとおり、今日本はこの大震災を日本の構造改革、すなわち日本再生のきっかけとすることができるかが問われていると思う。 (理事 福島 一)

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戦術について…優先順位を考えよ(東日本大震災に思う⑨)

 未曾有の大地震・大津波から40日が過ぎたが、復旧どころか救済すら進んでいないように思われる。被災直後の救助は速かった。しかし、その後の救済・復旧活動は遅々として進まない。避難所での集団生活は続き、被災者の収入への道筋など全く進んでいない。日が経つにつれ、救済・復興活動の司令塔の不在、優先順位付けの不在などの咎が出てきたように思われる。被災地が広範囲の上、津波により街並が瓦礫と化してしまったことや、原子力発電所の事故という余計な災害(・・・これが一番やっかいなのだが・・・)が重なったことを差し引いても、現在の政府・東電の対応はオソマツ極まりない。 (理事 早川成信)

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2011年04月26日

法の本質をわきまえて執行しよう(東日本大震災に思う⑩)

前回、非常時においては臨機応変な対応、場合によっては超法規的な対応が必要、と書いた。もう少し具体的な事例を示し、法ないし規制をどのように適応すべきかを考えてみたい。 (理事 早川成信)

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